「褒める」よりも効く、「認める」という関わり方|人材育成とマネジメントに必要な承認の力 お役立ちコラム2025.12.02
人を育てる場面で、「褒めて伸ばすことが大事」と言われます。
確かに褒めることは大切です。
しかし、現場の管理職やリーダーの中にはこう感じている方も多いのではないでしょうか。
「褒めても反応が薄い」
「一時的には喜ぶけれど、行動が続かない」
実は、“褒める”と“認める”は似ているようで全く違います。
褒めるは行動への評価、認めるは存在への承認。
この違いを理解することで、部下との関係は大きく変わります。
「褒める」は“結果”を見て、“認める”は“過程”を見る
褒める言葉の多くは、成果や結果に対する評価です。
「売上が上がったね」「資料がよくできていたよ」
こうした言葉は短期的なモチベーションアップには有効ですが、
常に“結果が出たときだけ”の声かけになると、
部下は「成果を出さないと認めてもらえない」と感じてしまいます。
一方、“認める”は結果よりもプロセスを見ています。
「昨日の商談、緊張しながらも最後まで話し切ったね」
「忙しい中、資料の更新ありがとう。助かったよ」
このように努力や姿勢、貢献を言葉にすることが“認める”です。
結果に関係なく声をかけられることで、部下は安心し、挑戦を続けやすくなります。
「認める」関わりが心理的安全性を生む
心理的安全性の高い職場では、メンバー同士が失敗を責めず、意見を出し合えます。
その土台をつくるのが“認める文化”です。
例えば、部下が提案をしてくれたときに、
「いや、それは難しい」とすぐに否定するのではなく、
「提案してくれてありがとう。まず聞かせて」と受け止める。
たったそれだけで、
“話しても大丈夫”という安心感が生まれます。
つまり「認める」は、心理的安全性を高める日常の行動でもあるのです。
「認める」を実践する3つのポイント
- 行動を具体的に伝える
例:「お客様への対応、表情が明るくて良かったね」
→「よかった」ではなく、何が良かったかを明確に伝える。 - 結果ではなく意図を拾う
例:「数字は届かなかったけど、最後まで諦めず動いたね」
→努力の背景を見ていると伝わる。 - “ありがとう”を積極的に使う
例:「助かった」「ありがとう」をこまめに伝える。
→感謝の言葉は最もシンプルな承認です。
管理職が意識したい「認めるマネジメント」
管理職は「評価する人」になりがちですが、
人を育てるうえで必要なのは“承認する人”であることです。
認めることは、相手の存在を肯定すること。
それが、自己効力感(=自分にはできるという感覚)を高め、
部下が自ら動くきっかけをつくります。
褒める=瞬間的なやる気を引き出す
認める=継続的な信頼と成長を支える
この両輪を意識した関わり方こそが、
これからの時代に求められるマネジメントです。
まとめ|“認める”ことで人は動き出す
人は「評価される」よりも、「理解されている」と感じたときに成長します。
小さな一言でかまいません。
「見ていたよ」「ありがとう」「その姿勢がいいね」
それが“認める”の第一歩です。
褒め言葉よりも長く響く“承認の力”を、ぜひ明日から意識してみてください。
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